1 運動器リハビリテーション料(Ⅰ)に関する施設基準

(1) 当該保険医療機関において、運動器リハビリテーションの経験を有する専任の常勤医師が1名以上勤務していること。なお、第 38 の1の(11)の例により、所定労働時間が週 22時間以上の勤務を行っている運動器リハビリテーションの経験を有する非常勤医師を専任の常勤医師数に算入することができる。なお、運動器リハビリテーションの経験を有する医師とは、運動器リハビリテーションの経験を3年以上有する医師又は適切な運動器リハビリテーションに係る研修を修了した医師であることが望ましい。


(2) 専従の常勤理学療法士又は専従の常勤作業療法士が合わせて4名以上勤務していること。 なお、当該専従の従事者は、リハビリテーション・栄養・口腔連携体制加算、地域包括医療病棟入院料、回復期リハビリテーション病棟入院料及び地域包括ケア病棟入院料を算定する病棟並びに回復期リハビリテーション入院医療管理料及び地域包括ケア入院医療管理料を算定する病室を有する病棟における常勤理学療法士又は常勤作業療法士との兼任はできないが、脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅰ)、(Ⅱ)又は(Ⅲ)、廃用症候群リハビリテーション料(Ⅰ)、(Ⅱ)又は(Ⅲ)、呼吸器リハビリテーション料(Ⅰ)又は(Ⅱ)、障害児(者)リハビリテーション料及びがん患者リハビリテーション料における常勤理学療法士又は常勤作業療法士との兼任は可能であること。なお、当該保険医療機関において、疾患別リハビリテーション(心大血管疾患リハビリテーションを除く。)、障害児(者)リハビリテーション及びがん患者リハビリテーションが行われる時間が当該保険医療機関の定める所定労働時間に満たない場合には、当該リハビリテーションの実施時間以外に他の業務に従事することは差し支えない。なお、第 38 の1の(12)の例により、専従の非常勤理学療法士又は専従の非常勤作業療法士を常勤理学療法士数又は常勤作業療法士数にそれぞれ算入することができる。ただし、常勤換算し常勤理学療法士数又は常勤作業療法士数に算入することができるのは、常勤配置のうちそれぞれ1名までに限る。専従の従事者が、当該保険医療機関が行う通所リハビリテーション又は自立訓練(機能訓練)に従事する場合については、第 40 の1の(2)のオの例によること。


(3) 治療・訓練を十分実施し得る専用の機能訓練室(少なくとも、病院については内法による測定で 100 平方メートル以上、診療所については内法による測定で 45 平方メートル以上)を有していること。なお、専用の機能訓練室に係る面積以外の規定は、第 40 の1の(3)の例による。


(4) 平成 26 年3月 31 日において、現に当該リハビリテーション料の届出を行っている保険医療機関については、当該機能訓練室等の増築又は全面的な改築を行うまでの間は、(3)の内法の規定を満たしているものとする。


(5) 治療・訓練を行うための以下の器具等を具備していること。これらの器械等については、当該保険医療機関が、指定通所リハビリテーション又は自立訓練(機能訓練)を実施する場合については、第 40 の1の(4)の例によること。
各種測定用器具(角度計、握力計等)、血圧計、平行棒、姿勢矯正用鏡、各種車椅子、各種歩行補助具等


(6) リハビリテーションに関する記録(医師の指示、実施時間、訓練内容、担当者等)は患者ごとに一元的に保管され、常に医療従事者により閲覧が可能であること。


(7) 定期的に担当の多職種が参加するカンファレンスが開催されていること。


(8) (2)の専従の従事者以外の理学療法士及び作業療法士については、疾患別リハビリテーションに従事している時間帯を除き、当該保険医療機関が行う通所リハビリテーション又は自立訓練(機能訓練)に従事可能であること。


(9) 要介護認定を申請中の者又は介護保険法第 62 条に規定する要介護被保険者等であって、介護保険によるリハビリテーションへの移行を予定しているものについて、当該患者の同意を得た上で、利用を予定している指定通所リハビリテーション事業所等に対して、リハビリテーション実施計画書又はリハビリテーション総合実施計画書等を文書により提供できる体制を整備していること。


(10) 運動器リハビリテーションを実施した患者であって、他の保険医療機関でリハビリテーションが継続される予定であるものについて、当該他の医療機関に対して、当該患者の同意を得た上で、リハビリテーション実施計画書又はリハビリテーション総合実施計画書等を文書により提供できる体制を整備していること。


令和6年3月5日保医発0305第6号を加工して作成