肺機能検査用フィルタ マウスフィルタ [PIF-2A]

マウスフィルタPIF-2Aは、肺機能検査における唾液、喀痰当の除去のために用います(単回使用)。 検査時の感染予防の項目で、ディスポーザブルマウスフィルターを使用することが、 日本呼吸器学会発行の「呼吸機能検査ガイドライン※」に記載されています。

※日本呼吸器学会呼吸機能検査ガイドライン-スパイロメトリー、フローボリューム曲線、肺拡散能力-メディカルレビュー社2004

ウィルス捕集効率(VFE)=99.9%以上
細菌捕集効率(BFE)=99.9%以上

  1. 測定時の呼気吸気の漏れを低減、かつ咥えるための余分な努力を低減させるために、咥えやすい凹みを付けています。

  2. より透明になり、内部状態もわかりやすく、軽量化も実現しました。(PIF-1Aとの比較)

  3. 帯電なしのフィルターではなく、帯電フィルターを用いることで、捕集効率を向上させ、通気抵抗の低減にも役立っています。

主な特長

新型フィルターによる高い細菌・ウィルス捕集効率 99.9%以上

国内カケンテストセンターにおいて、 バクテリアバリア性試験、ウイルスバリア性試験をサンプルに実施し、 BFE 99.9%以上、VFE 99.9%以上が確認されています。

通気抵抗

マウスフィルタPIF-2Aの通気抵抗は1.0cmH2O/(L/s)以下(14L/s時)です。 当社機器で測定するとき、測定値に通気抵抗の影響はありません。

デッドスペース

マウスフィルタPIF-2Aはマウスピースとフィルターを一体化した形状であり、使用時のデッドスペース(死腔量)は60mLです。

製造体制

自動機による国内自社生産で全数検査を実施しています。 またプラスチック部品の接合には超音波溶着を採用しており、接着剤等を使用していません。

主な仕様

販売名 マウスフィルタ PIF-2A
一般的名称 肺機能検査用フィルタ(JMDNコード:70086000)
認証番号 225AIBZX00074000
分類 管理医療機器(クラスⅡ)

帯電フィルターとは

図

フィルターでは、主に慣性(衝突)作用(impaction)と拡散作用(diffusion)によって捕集が行われています。その傾向として、比較的大きな粒子の捕集については、慣性作用が主流になり、小さい粒子の捕集については、拡散作用が主流になります。(右図)しかし、バクテリア自身の粒子径は、小さいもので0.3μm程度とされているため、慣性作用に加え拡散作用による捕集も考えなくてはならず、この粒子径付近のバクテリア捕集は困難とされています。そこで、ポリプロピレンの板状の繊維一本一本に永久電荷を与え、クーロン力や誘起力によって捕集効果の向上を行ったものが帯電フィルターです。(写真1、写真2)帯電フィルターは、右図に見られるように、μmオーダーでの粒子の捕獲に適したフィルターであり、なおかつ比較的抵抗の小さいフィルターであるため、呼吸機能検査に有効なフィルターであることがわかります。