肺運動負荷モニタリングシステム モバイルエアロモニタ[AE-100i]
- 主な特長
- 機能紹介
- 製品仕様
写真のリュックサックとマスクはオプションです
据置型の精度※を備えた、
携帯型の呼吸代謝モニタシステムAE-100i
従来のAE-310sシステムは据置型であるため、実際にリハビリテーションやトレーニングが行われている現場では計測が不可能でした。
一方、現状の携帯型では精度に課題がありました。ミナト医科学は、大型肺機能検査装置などで培った呼吸代謝測定技術を集約し、さらに独自開発の技術を導入して、携帯型でありながら据置型に匹敵する精度※で計測できる呼吸代謝モニタシステムを実現しました。
※エアロモニタ AE-310Sに相当
主な特長
心臓/呼吸リハビリテーション
適切な運動強度が処方できます
運動療法においては、一人ひとりの代謝量を測定した上で運動強度を処方し実行されなければなりません。
AE-100iでは、処方する運動強度を決定するとともに、被検者が携帯したまま代謝量を計測できます。そのため、処方された運動強度が適正に実行されているかを確認でき、より正確で安定した運動療法を行うことが可能になります。
スポーツ
酸素摂取量を現場で測定できます
トレーニング効果を高めるために、トレッドミルやエルゴメーターで測定した最大酸素摂取量やATを元にトレーニングメニューを作成します。
AE-100iでは、トレーニングメニューの運動強度決定を行えると共に、選手が携帯したまま代謝量を計測できるため、運動強度がメニューどおり実行されているかも確認できます。
栄養管理/糖尿病管理
適正な投与エネルギーが決められます
多くの施設では予測式に基づくエネルギーが与えられています。しかし、適正な投与エネルギーを決定するには、呼気ガス分析による間接熱量測定法で実測値を計測しなければなりません。携帯型のAE-100iなら、ベッドサイドにおいて被検者に心理的な負担をかけることなく測定でき、必要な投与エネルギーが決められます。
呼吸代謝測定のフィールドを広げます。
AE-100iは、被検者が専用のリュックを背負ったまま呼吸代謝を計測することができます。そして、据置型に匹敵する精度※で計測したデータを無線で送信し、受信したデータを専用のソフトで解析して提示します。
これからはエルゴメーターやトレッドミルなどの機器を使わないリハビリテーションやトレーニングの現場でも計測が可能になり、呼吸代謝の測定の応用範囲が広がります。
※エアロモニタ AE-310Sに相当
病院内のあらゆる場所で
これまでのように検査室に限定されることなく、廊下や階段など病院内のあらゆる場所で計測できます。
リハビリテーションの現場で
リハビリテーション室など実際に運動療法が行われている現場で、被検者が携帯しながら計測することでリアルなデータが得られます。
スポーツのフィールドで
選手が実際にトレーニングや競技を行う現場で測定できます。さまざまな状況ごとに最大酸素摂取量を計測することで、トレーニング効果が高まります。
※防水、防滴構造ではありませんので雨天など水のかかる場所での使用はできません。
-
医療用特定小電力テレメーター:分類A型
サービスエリア:屋外見通し100m(条件に依存)
周波数:429.2500MHz~429.7375MHz -
-
より正確にさらに進化したシステムが測定を極める。
高精度※を追求したフローセンサーを採用
※エアロモニタ AE-310Sに相当
安静から最大運動まで換気量は10倍以上変化します。これを高い精度で計測するには、優れたダイナミックレンジと指示値に対する十分な精度が必要です。AE-100iでは、当社が大型肺機能検査装置で使用している高精度センサーの技術を投入することで、安定した換気量データを得ています。
AE-100i 0~14L/secまで指示値の±3%を保証
フローメーターに省電力熱線駆動を採用
高精度でありながら消費電力が大きいため、電池駆動として採用が難しかった熱線式流量計。ミナト医科学は、独自開発の省電力制御方式によって採用を可能にしました。
ガスメーターはジルコニア式
従来の携帯型代謝計測器に使われていた電気化学式のガスメーターは、小型で消費電力が少ないものの、製造直後から劣化が始まり、未使用でも数年程度で交換する必要がありました。AE-100iでは、電気化学式に比べて経年変化の少ないジルコニア式を採用しています。
独自のサンプリング方式を採用
ブレス・バイ・ブレス法では、フロー信号とガス濃度信号を掛け合わせて積分するため、サンプリングチューブを介してガスメーターへ輸送されるガスの移動時間が変動すると大きな誤差を生じます。これを防ぐため、AE-100iではガスの輸送速度を一定に保つ定ガス輸送時間方式を開発・採用しました。
校正時間を約半分に短縮
AE-100iはガス校正方式にパルス式ガス校正法を採用。ガスの輸送遅れ時間を計測するために短い時間に微量のガスを連続的に放出する方法により、少ないガス量と短い時間で校正を可能にしました。
水蒸気を徹底して除去
ガス濃度は水蒸気の影響を受けない状態で測定する必要があるため、チューブの一部に水蒸気透過膜を使用して呼気中の水蒸気を除去します。しかし、これだけでは完全ではありません。AE-100iでは、水蒸気透過膜に加えて、内部機器の廃熱を利用して除湿するアクティブ除湿方式を採用しました。
呼気ガスサンプリング回路をチェック
塵埃によるサンプリングチューブの詰まりやポンプの劣化を検出し、フィルターなどの交換時期を自動的にお知らせ。常に最良の状態で計測できます。
タッチパネル付き3.5インチ液晶パネル
ベッドサイドで呼吸を測定するなど、単体で測定データを確認することができます。
ブレス・バイ・ブレス法
呼吸毎に得られるガス濃度変化をガスメーターの特性による応答時間の遅れや、波形の歪みをマイクロコンピューターによって補正し、フローセンサーの信号に基づいてV̇O2、V̇CO2を計算します。この方法によると、吸入気ガス濃度がランダムに変化しても測定が可能であるという特長があります。
専用の解析ソフトも機能充実、使いやすさをさらにレベルアップ
校正後のデータをチェック
フローセンサーとガスメーターの校正を行った後、付属のシリンジでボリューム精度を確認できます。さらに、専用AT解析ソフトにより、日本呼吸器学会が推奨するボリューム精度確認方法に準拠した精度管理機能を利用することができます。また、校正ごとに出荷時の状態と比較し、異常があれば表示。ガスメーターが電源投入後未校正の場合も画面に表示して警告し、校正忘れを防ぎます。
負担の少ないスマートグラフ
簡単な操作でグラフの種類やレンジを切り替えたり、注目したいパラメーターのみを随時強調表示(測定中でも可能)することによって解析・診断をサポートし、操作する人の負担を軽減します。
スマートガイド
不慣れな人でも解析できるよう操作手順を分かりやすくガイド。習熟度による解析結果の格差をなくします。
負荷制御機能
自転車エルゴメーターやトレッドミルを接続し負荷を制御することも可能。漸増運動負荷、一定運動負荷に加えて、任意のパターンで負荷プロトコルを設定できます。
データベース機能
ID情報の管理にデータベース機能を用いているため、測定データが容易に管理できます。過去の履歴からトレンドグラフや数値一覧も作成できます。
解析機能
心肺運動負荷テストにおけるさまざまなパラメーターの解析が可能です。特に、anaerobic threshold(AT)point解析、respiratorycompensation(RC)point解析、kinetics解析には専用のツールを用意しました。
レポート
標準的な心肺運動負荷レポートに、任意で選んだ各種パラメーターや比較用の基準値を組み合わせることにより、目的に応じたレポートが作成できます。回帰解析や時系列データなど、解析機能に応じたレポートも利用できます。
-
-
-
EE、C、F、Pなど各種栄養関連データを算出します
主な仕様
電撃に対する保護 の形式による分類 |
ベース部 | クラスⅠ機器 |
---|---|---|
本体 (単独動作時) |
内部電源機器 | |
本体部 (ベース部接続時) |
クラスⅠ機器 | |
電撃に対する保護の 程度による装着部の分類 |
B形装着部 | |
ベース部 | 電源 | AC100V 50/60Hz |
電源入力 | 60VA | |
電源出力 | DC 12V・20.5V 55VA | |
本体部 | ベース部接続時 | DC 12V・20.5V 55VA 連続動作可能 |
内部電源動作時 | DC 14.4V 28VA 本体部単独動作時 最大2時間使用可能 |
|
外部電源 | DC 14.4V 28VA 本体部単独動作時に追加バッテリーを接続 最大4時間使用可能 |
|
外形寸法 | ベース部 | 幅127×奥行238×高さ132 (mm) |
本体部 | 幅185×奥行260(*308)×高さ86 (mm) (*アンテナ含む) |
|
質量 | ベース部 | 3kg |
本体部 | 2kg | |
流量計 | 測定範囲 | Flow:0~±14.0 L/s Volume:0~±9.999 L |
測定精度 | 指示値±3% | |
ガス分析計 | 測定ガス | O2、CO2同時測定 |
試料流量 | 130mL/min標準 | |
O2濃度計 | 測定方式 | ジルコニア式酸素濃度計 |
測定範囲 | 0~22% | |
CO2濃度計 | 測定方式 | 超音波式炭酸ガス濃度計 |
測定範囲 | 0~10% | |
使用環境 | 温度:10~35゚C/湿度:15~75%RH | |
気圧:700~1060hPa | ||
一般的名称 | 肺運動負荷モニタリングシステム | |
JMDN | 36146000 |
その他の仕様
表示器 | 3.5型モノクローム液晶 | |
---|---|---|
アナログ出力(4ch) | 0~±10V アナログ出力用接続ケーブルは、オプションです。 |
|
心拍入力 | TTL パルス幅 約20msec以上 |
|
シリアル入出力 | RS232C準拠(1ch) USB2.0準拠(1ch:メンテナンス用) |
|
環境センサーユニット 測定範囲 |
温度 | 2~45℃ |
湿度 | 5~95%RH | |
気圧 | 150~1150hPa |
測定項目
TV E | 1回呼気換気量 |
---|---|
TV I | 1回吸気換気量 |
V̇E | 分時呼気換気量 |
V̇I | 分時吸気換気量 |
RR | 呼吸数 |
V̇O2 | 分時酸素摂取量 |
V̇CO2 | 分時炭酸ガス排泄量 |
R | ガス交換比 |
FEO2 | 呼気平均酸素濃度 |
FIO2 | 吸気平均酸素濃度 |
ETO2 | 呼気終末酸素濃度 |
FECO2 | 呼気平均炭酸ガス濃度 |
FICO2 | 吸気平均炭酸ガス濃度 |
ETCO2 | 呼気終末炭酸ガス濃度 |
HR | 心拍数(外部心電計より入力)※ |
VD/VT | 死腔換気率 |
METS | 代謝当量 |
V̇O2/W | 酸素摂取量/体重 |
V̇O2/HR | 酸素摂取量/心拍数 |
V̇O2/V̇E | 酸素摂取率 |
V̇CO2/V̇E | 炭酸ガス排泄率 |
V̇E/V̇O2 | 酸素換気当量 |
V̇E/V̇CO2 | 炭酸ガス換気当量 |
Ti | 吸気時間 |
Te | 呼気時間 |
Ttot | 1呼吸時間 |
TVI/Ti | 吸気平均流量 |
TVE/Te | 呼気平均流量 |
Ti/Ttot | 吸気時間率 |
- ※EE、C、F、Gなど各種栄養関連データは、解析ソフトにより出力可能です。
- ※HR信号入力用外部接続心電計については当社営業員にご確認ください。(オプションで心拍計が接続可能です)
図面
(単位:mm)
オプション
専用ラック [ RAC100I ]
外形寸法 | 幅660×奥行700×高さ950(mm) センサ置き含まず |
---|---|
質量 | 31kg |